小澤 美央子 さん
インテリアコーディネーター(第29回合格)
「やりたい」「頑張ろう」という気持ちが大事
受験のきっかけ
 結婚を機に、家庭と両立させながら働くための資格が欲しいと考えるようになったのが直接のきっかけです。興味のある仕事をいくつか調べる過程で、子供の頃から家の間取りを見ることや家具の配置を考えることが好きだったこと、ずっと「心地よい居場所を作ること」に対するこだわりがあったことを思い出し、いつしか「快適な住環境を作る」ことが頭に浮かぶようになったのです。
 HIPSの無料説明会に参加し、ICの仕事への興味が高まりました。また同時期に両親が家の建て替えを検討し始めていたので、ICの勉強なら役立つかもしれないという思いもあり、資格を取得することを決めました。
 それまでは教員や事務系のOLをしていましたが、インテリアや建築業界の経験は全くなく、大学も文学部でしたので勉強もしたことがありませんでした。
 スクールを決めるにあたっては、そんな未経験者でもついていけて、働きながらムリなく通学できて、なおかつ学費がリーズナブルなスクールを…と30校ほど比較検討した結果、条件に1番合い、説明会でのスタッフの方の親身な対応が印象的なHIPSに通うことにしました。

 HIPSに通い始めてしばらく経ったころ、東日本大震災が発生し、幸い家族には被害が無かったのですが、友人達の何人かが実家や経営していたお店を失い、とても心が痛みました。また被災者の方々の映像も拝見しました。その時に、微力かもしれないけれど、いつか居場所を作るお手伝いが出来たら…と思い、改めてICの資格取得への意識が高まったのを覚えています。

1次試験まで
1.HIPSでの勉強
 1次試験でも2次試験でも、授業では常に中央最前列に座り、なるべく顔を上げ上半身全てを使って先生の講義を聴く気持ちで臨みました。予備知識が全く無かったので講義の隅々が新鮮で聞き逃したくなかったのです。また最前列に座ったので板書が見えやすく、先生にも質問しやすく、とても授業に集中出来ました。
 最前列に座る為に早めに来ていたので、予習や複習をしたり、過去問を解いたりする時間に当てられたので、授業の前からモチベーションが上がったのも良かったです。

2.HIPS以外での勉強
 ひたすら過去問を解いていました。まず次回の授業の範囲を、予習を兼ねて1回解きました。2回目は授業を受けた後に、できれば授業終了後2〜3日の内に解きました。少し間を空けて忘れかけた頃に3回目を解きました。気分転換に図書館で勉強したりもしました。

3.おすすめの勉強方法
 1番頭に入ったのは、授業の範囲の過去問を、HIPSのテキストを読みながら解く、という方法でした。テキストの内容と実際の出題形式のつながりが分かり、テキストのどこに何が載っているのか把握できたので良かったです。結果「テキストと仲良くなる」事ができ、分からないことも整理できました。講義も分かりやすくなりましたし、質問もしやすくなりました。
 そのためにも、テキスト・過去問は受け取ったらすぐに章ごとに切り離しておくことをお勧めします。問題を解く際や持ち運びの際に、体も気持ちもかなりラクになります。

4.友人たちと励まし合いながら
 分から話しかけるのがどうも得意ではなく、友達が欲しいと思ってもなかなか話しかけられませんでしたが、話しかけてきてくれた方数人と仲良くなることができました。授業の話をしてフィードバックし合い、模試の帰りに一緒に答え合わせをしたり、台風で帰れなくなった時にもカフェで問題を出し合って一緒に勉強したり、試験の後でお疲れさま飲み会をしたり…。
 職業や年齢、境遇はバラバラでも同じ目標を持った仲間なので、時には共感し、不安を聞いてもらい、新たな刺激をもらうことが出来ました。またICに関わる業界に携わっている方が多かったので、情報交換もできました。勉強が思う様に進まずに心が折れそうになっても、「とりあえず行けば友達に相談できる」とただHIPSに足が向いた時もありました。おそらく友人達と出会えなければ、1年間も通学できたかどうか分かりません。それくらい、私にとって大切な支えとなりました。

5.2回目の模試を経て
 基礎講座が始まる直前に結婚し、引っ越しや環境、状況の変化が著しく、HIPSに通いながらもそれ以外の勉強時間はほとんど取れませんでした。また何をどう勉強したら良いのかが今ひとつ掴めず、第1回目の模試までは授業に出席することで精一杯でした。そんな状態で受けた1回目の模試の結果はボロボロでした。
 これではいけない!と一念発起し、2回目の模試までは時間が無いのでひたすら過去問を解きました。目標は技術・販売共に2周。苦手な分野は3周行いました。おかげで2回目の模試はA判定をもらうことが出来ました。
 とは言え、なかなか勉強が進まずにイライラすることもありました。そういう時は思い切って勉強を忘れ、友人と会ったりランチやエステに出かけて気分転換を図りました。また、HIPSの友人と話し、スタッフの方に行き詰まった気持ちを聞いてもらってストレスを解消しました。

6.直前講座を利用
 1次試験の直前講座では、記述問題を解く最速ゼミと100問ゼミがとても頭に入りました。特に、100問ゼミを受講した時のレジュメは本番の試験まで大活躍でした。普段の授業や自習とはまた違った視点で問題に取り組めたのがとても良かったです。

1次試験
 試験の直前は、手広く手を出すと混乱しそうだったので、苦手な分野の過去問のおさらいと100問ゼミのレジュメの確認にのみ徹しました。そして試験前日は頭をリラックスさせる為に勉強は一切せず、道具の確認のみして家でのんびりテレビを見て早めに寝ました。また当日の朝食の準備も済ませておきました。
 当日は時間に余裕を持って行動しました。会場の近くは混雑すると予想し、家の近所で昼食を買っておきました。早めの行動のおかげでかなり気持ちを落ち着けて会場に入ることができて良かったです。昼食の際は用意した昼食を取りながらひたすら複習をしていました。
 とは言え、いざ試験が始まるとたくさんの受験生に囲まれて、緊張して何度も考えが止まってしまいました。とりあえず問題の最後まで目を通し、解けそうな問題から解答していきました。問題が進んでいくにつれ落ち着くことができたのですが、終了時間5分前になって全く手を付けていない問題に気付き、大慌てで解答して時間終了…一応全ての回答欄を埋めましたが、よく考えずに解答してしまったことは悔しかったです。
 終わった後はHIPSの友人達とお茶しながら答え合わせ。正式な解答が出ていた訳ではないので飽くまでも内輪での答え合わせでしたが、自分だけ解答が異なることが多く、すっかり自信を失くしました。しかし、不安や疑問を話し合えたことで気持ちが切り替わり、また友人たちとの仲も深まったので、これはこれでいい思い出になりました。
 その後1週間程は2次試験対策を考えずに過ごしました。HIPSの解答速報で良い判定が出ても気が気では無く、正式な合格発表でやっと安心しました。

2次試験まで
1.HIPSでの勉強
 2次試験対策講座では、製図に時間がかかりすぎて、なかなか課題を終えられませんでした。他の生徒の方が課題を自分よりも多くこなしているのを目にして焦ってしまい、授業中でもよく弱音を吐いていました。ただ、先生がとても親身に教えて下さり、時には優しく励まして下さったので、描くスピードは変わりませんでしたが、最終的に苦手意識はかなり薄くなりました。

2.HIPS以外での勉強
 自宅や図書館の自習では、最初から過去問や予想問題を自力で解いていました。今思うと、あまり効率のいいやり方ではありませんでした。描き方が身についていなかったので、時間と労力を費やした割には問題数が進まなかったのです。
 2次試験の自習では、主に九段下にある図書館を利用しました。友人に教えてもらった図書館で、デスクは少なめなのですが設備がきれいで快適、食堂もついているので、退社後に食堂で夕食を取り、2〜3時間ほど勉強する、というペースで通ってました。友人と待ち合わせて勉強したりもしました。
 2次試験までは時間が無かったので、スランプに陥っている暇も遊びに行く余裕も無く、12月までとにかく製図を描いて描いて駆け抜けた感じでした。

3.おすすめの勉強方法
 製図に慣れていない方は、過去問でも予想問題でも、問題文を読んだら模範解答を丸写しするといいです。何回か描いているうちに描き方のコツがつかめてきますので、その後で自力で解く練習をした方が効率良く製図が上達すると思います。

2次試験
 2次試験で困ったのは机の狭さ。道具をたくさん使うので置き方で悩み、テキストを読み返す時間は取れませんでした。そんなこんなでいざ試験が始まり、問題を見ると、過去問や予想問題でやったどの問題より29回の試験が平易だったので、驚いてしまいました。シンプルな間取りにシンプルな依頼。論文も素直な問い。かなり気負って臨んだので逆に動揺してしまい、「この問題はどこがひっかけなのか?」と疑ってなかなか進みませんでした。動揺して手が止まっていた時間が合計15分くらい。描き込みが足りないのに終了時間がきてしまい、頭が真っ白になったまま解答用紙を提出しました。

合格通知
 1次試験以上に手ごたえが無かったので、不合格だと思い込み、試験の事は完全に遠ざけてしまいました。HIPSの解答再現も提出せず放置してました。通知が届いた日は仕事で、退社後に友人達からのメールで届いているのを知りましたが、通知を見たくなくて帰宅拒否しそうになってしまったほど、自信がありませんでした。
 合格通知を目にした時は嬉しい半面信じられず、目の前の夫にまで確認してもらいました。その後はHIPSの友人やそれ以外の友人にメールやSNSなどで知らせました。とても応援してくれていた姑には電話で話しました。皆とても喜んでくれて、そんな周囲の反応をみて、自分の中で「合格したんだ」と実感することが出来ました。

今後の予定
 ICの資格を生かして仕事を探すつもりでしたが、合格した直後に待望の妊娠が分かり、就職活動は見送りました。子供がある程度大きくなったら改めて仕事を探すつもりです。それまでは福祉住環境コーディネーターなど他の資格の勉強もしようかと考えています。

これから受験される皆様へ
 ICの勉強は範囲が広くて1年間勉強するのはとても大変だと思いますが、とにかく諦めずに粘り強く取り組めば必ず結果が伴います。HIPSの設備はとてもシンプルで、他のスクールや専門学校と比べた時に「ここで本当に資格が取れるのかしら?」と最初心配になりましたが(笑)、先生、スタッフの方々が「合格する喜びを味わって欲しい!」という熱意にあふれた方々ばかりですので、安心して頼れます。またHIPSのテキストは本当によく出来ていますので、テキストを眺めているだけでも力になります。
 「やりたい」「頑張ろう」という気持ちを持ち続ければ、職歴・経験に関係なく合格を勝ち取ることができると思います。自分を信じて、時にはHIPSや友人や周りに助けてもらって、是非挑戦してみて下さい。皆さんのご健闘をお祈り申し上げます。
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