阿内 理紗
さん
インテリアコーディネーター(第30回合格)
社会人1年目の合格宣言
IC受験の動機
私がIC受験に踏み切った動機は、「インテリアコーディネーターの資格名を名刺に刻みたい」という想いからでした。住宅設備機器メーカーのショールームで提案業務に携わる中で、お客様からの信頼を得て、素敵で快適な住まいの提案がしたいと感じ、そのためのツールとしてICを活用したいと考えたからです。
HIPSに通うことを決めたのは、IC合格率の高さとHIPSのスタッフの方の熱意でした。合格の目標を全力でサポートしてくれる環境がHIPSにはあると確信し、大学で建築を専攻していたわけではありませんが、不思議と今年度中に合格できると思えたのです。
IC受験をすると心に決めた日から、周囲には「1年目の挑戦で絶対に合格すること」を宣言しました。落ちたら格好悪いと、自分自身にプレッシャーをかけることは、負けず嫌いな自分の性格上とても効果的で、周りからも応援してもらえる環境作りをして、社会人1年目の春、入社と共にHIPSへ入学するという、とてもハードな1年のスタートを切りました。
IC合格に向けて
私は、特別なことはせず、むしろ今振り返ってみると反省すべき点が多かったと感じています。通勤の時間、朝、就寝前とスキマ時間を有効に活用し、少しでも多くの問題を解き、講義の予習もするべきでした。というのも、HIPSの全国公開模試では、第1回目が技術C判定、販売D判定、第2回目が技術B判定、販売D判定、と販売に関してはD判定以上取ったことがありません!特に第2回目の判定は試験日が迫っている時期の判定でしたので、酷く落ち込みました(ちなみに、2次の公開模試はD判定でした…)。ただ、そんな私でも試験を突破し、1年目で無事合格することができましたので、模試の判定はあまり気にせず(全く気にしないのは駄目ですが。笑)、最後まで諦めないことが肝心だと思います。以下に私が挽回できた秘策(?)、これはやった!と誇れることをお伝えしたいと思います。皆さんのIC資格取得に少しでも貢献できれば幸いです。
1次試験対策
@講義は絶対に欠席しない
当たり前のことですが、やはり講師の方の“生の講義”を聞くほうが、集中力が増します。講師の方も「ここは絶対に注意!」と要点を絞り、図表や資料を用いながら、丁寧に教えてくださるので、IC知識をより深めることができます。HIPSには振替講座があり、自分のスケジュールに合わせて無理なく通うことができます。また、同じ目的で通う人がいることが刺激とやる気に繋がりますので、勉強へのモチベーションを保ちやすいと思います。実際に私も、講義前に早く来ている受講生の姿を見ると「頑張ろう」という気持ちになりました。HIPSに通って良かったことは、勉強のリズムが作れたこと、「合格するぞ」という意欲が維持できたこと、そして講師の方から効率的な学習方法を学べたことだと感じています。
A欲張らない
1次試験対策の教材は、HIPSの教材に絞りました。HIPSのオリジナルテキスト、過去問題徹底研究、全国公開模試の問題、HIPSの予習・復習テスト、100問特訓講座の予想問題、講義で頂いた資料のみです。ICの学習範囲は広いので、手を広げすぎると収拾がつきません。「よく出る分野からの問題は絶対に落さない」、「たまにしかでない問題は、ほどほどにする」と、ある程度メリハリをつけることは大事です。HIPSの指導を信頼し、HIPSで解いてきた問題を徹底的に復習、同じ問題が出たら絶対に落さないようにすることが大切で、効率の良い勉強方法だと思います。
B早い段階から徹底的に過去問を解く
早いに越したことはありません。HIPS編集の過去問題徹底研究の問題をひたすら解きましょう。講義後は、その日習った分野に該当する過去問をすぐ解くことをおすすめします。知識の定着が格段に良くなります。「鉄は熱いうちに打て!」です。また、過去問を解く際は、復習テストで高得点を取ることを意識していました。HIPSでは、講義開始前に前回の講義内容の復習テストが行われ、クラスで最高得点の人は、ボードに名前が書かれるので、毎回勉強への意欲と闘争心に繋がりました。さらに、過去問題集はHIPSのオリジナルテキストと連動しており、テキストの内容を本当に理解できているかの確認にも非常に便利でした。最新7年間分の過去問が詰め込まれていることもあり、最近の出題傾向も把握できるので、繰り返し解いてください。私は、問題を解いた際、正解の場合は青、不正解の場合は赤で、解いた回数がわかるようにレ点を記していました。そうすることで、理解が足りていない箇所の把握や、問題を偏りなく解いているかのチェックに役立ちました。
C言葉で理解しにくいものは図とセット
専門用語の理解には苦労したので、イメージが涌きやすい形で覚えると良いと思います。例えば、インテリアの歴史の分野では、その時代のインテリアデザインをまとめた年表を自分で作成し、少しずつ覚えていきました。建築に関連するテレビ番組や、本の写真、イラスト、住宅の工事現場があれば眺めるなど、「目で見て理解する」ことを意識してみてください。
D全国模試は必ず会場で受験する
これは、2次試験対策も同様です。制限時間が設けられた中、緊張感を持って解くことに慣れると良いと思います。ただ、そうは言っても、私は2次試験に挑んだ際、頭が真っ白になり、手の震えが止まりませんでした。緊張してしまうのは仕方ないことですが、普段から時間を意識して問題を解いていると緊張の度合いが違ってくるのかなと思いました。常に本番!の意識を持ってみてください。
2次試験対策
@「今年度合格」を再度意識する
1次試験の合否は、試験を終えて少し経ってからになるので、「また来年…」という想いが芽生えてしまいがちです。2次試験はプレゼンテーションが合否を左右します。「合格したい!」という熱意や「楽しんで描いている」という点は、採点者に伝わり、それが合格に結びつくこともあるそうです。最初の頃の意気込みを忘れないようにしてください。
そのために、2次試験対策講座は、できれば1番開催の早い講座に申し込むことをおすすめします。周りの意識が高く、その分合格率も高いクラスなので、挫けそうな人は是非。
A独りよがりにならない
講師の方からのアドバイスには毎回熱心に耳を傾け、自分の描いた図面は必ず見てもらってください。線の引き方から、図面への落し込み方、自分はどこが苦手なのか早い段階で把握することで、今後どこに力を入れるべきかがわかります。自分だけでは合格ラインがどこなのかはわかりません。プロの評価と、同じ課題をこなす受講生の完成作品を見ることで、どこが評価されるのか、どこが合格ラインかを掴み、真似をしてみてください。合格に一歩近づけます。
B時間配分を考える
2次試験のプレゼンテーションは時間との闘いです。多くの課題をこなすというよりも、どれだけ時間を意識して完成度の高い図面を描けたかが重要だと思います。何分までに問題を読み込み、何分までにはエスキスを終わらせ、何分までに作図、何分までには着彩、というように手順ごとの時間配分を過去問題、予想問題共に練習してみてください。
また、プレゼンに時間をかけるため、論文は早めに書き上げていました。テーマに関連するキーワードを並べ、組み立てられるようにだけはしておいた方が良いです。字数や論文の書き方で減点されないようにも注意してください。
最後に
仕事と勉強の両立は想像以上に大変で、何度も音を上げそうになりましたが、合格後、多くの方からお祝いの言葉をもらうことができ、今まで頑張ってきて良かったと、心から嬉しく思いました。また、IC受験を通じて学んだ知識が、現在の仕事に活き、仕事への自信に繋げることができたと感じています。今後は、1人でも多くの方の生活空間を豊かにするお手伝いをするため、インテリアコーディネーターの名前に恥じぬよう、住まいのトレンドや知識に関して継続的に勉強していきたいと思います。同じ志で合格を目指されている方、ICを取得することで、活躍の場、これからの可能性が広がっていくと思います。諦めなければ必ず合格できると、私も身を持って実感したので、是非頑張ってほしいと思います。拙い文章でしたが、受験生の皆様の励みになれば幸いです。